目標達成は簡単そうだからではなく、難しいからこそ追求しよう! 大失敗を恐れない者だけが、偉大な事を成し遂げる。

2015年3月25日水曜日

日本人無邪気旅行者の誤魔化し

「ドイツに住み着くなら、ベルリンやフランクフルト、実は人口50万人以上の都会だけはなるべく避けてね」と僕はある生徒さんに散々、耳にタコが出来るぐらい言っていたのに、彼女はベルリンに引っ越すのに決めた。言語学生のつもりで、独自にアパートを持っていた四国の小さい田舎町から、あれだけ社会的に歪んでいるドイツの首都に行った。そこでは・・・


・・・僕が恐れていたことが起きた。
ベルリンのテーゲル空港から市内までは10キロぐらいかな。そして、僕は彼女の為に見つけたアパートは空港により近い所にあって、大体8キロしか離れていなかった。それに空港とアパートの間にある道路はベルリンに多い大通りであり、密度の少ない郊外しか通らないから、上手くいったら10~15分、せいぜい20分位で行けるはずだ。

でも、僕は彼女に態々警告をした。空港からタクシーに乗る時に、運転手が気づく様にわざとらしく(!)そのタクシーの裏の窓ガラスに張り付いている登録番号を、自分が用意したノートとかに書き込むようにと僕がお勧めした。その番号が大体こういう風に見える。
右下の215はタクシーの登録番号
しかし、念の為、その登録番号だけでなく、日本と同じ様に車の裏にも前にも付いている車自体のライセンスナンバーもメモるよう勧めた。日付と時間、勇気があったらタクシーの中に張り付いている運転手の名前もあれば尚いいと僕が推薦した・・・。

さーて、当日何が起きたんだろうか。彼女が空港に着いてから、タクシーに乗る前に一応ちゃんと登録番号を裏で探そうとしたら、「空港だから早くここからいなくならないと罰金受けるぞ」と運転手に不親切に促され、脅された感じもしたから、登録番語もライセンスナンバーもろくに書き取れなかった。乗ってからも、不審な点があったらしい。運転手はトルコ人で、本人もタクシーも一体正式に登録されているかどうかすら疑わしかった。運転中もやましい雰囲気がしたから、彼女はそれ以上突っ込むのに勇気がなかったと言っている。

日曜日の夕方10時頃、ドイツの都会でも郊外を15分未満運転したら、大体12~15ユーロ位で済むはずなのに、泊まる所に着いたら「45ユーロ頂戴!」と彼女はショックを受けながら言われた。「へ?45ユーロですか、ちょっと高くないんじゃないですか」という風に微かに文句を付けようとしたら、運転手は訳の分からないドイツ語で「深夜料金プラス荷物を運んだんじゃん」という風に誤魔化そうとしたら、彼女は途方に暮れていた。どうすればいいのか、10時はまだまだ深夜ではないし、荷物は一個だけだし、運転は15分も掛からなかった、どうしよう。

日本人らしく「しょうがないなぁ」、「はるばる日本からやってきて、一応無事に目的地に着いたからいいことにしようじゃ」と頭の中で考えたらしくて、45ユーロを払っちゃった。でも、不審な行為が続いていた。運転手は突然どうしても荷物を部屋まで運びたいと言い出した。強盗かなと心配する方がいらっしゃるかもしれないが、いや、強盗のつもりではない。彼女がタクシーを降りる時に、もう一度裏のライセンスナンバーや登録番号を書き込むことを防ぐ為に彼は素早く車から降りて、トランクを開け、荷物を取り出してから部屋に進もうとした。それで今度言うまでもなく、彼女は「私の荷物で何をするんだろう」と思って彼を追いかけた。すると、彼は荷物を降ろして、間もない内うにタクシーにん乗って逃げた。

最初空港でタクシーに乗る時に彼女が登録番号の一部を書き取ったし、場所、日付や時間も定義できたので、それを僕に告げることが出来た。僕はその不完全な情報を持って、ベルリンの幾つかのタクシー会社、役所、商工会議所とか、色んな所に電話をしまくったが、本人を見つけ出し、制裁するのにやっぱり最終的に情報が足りなかった。

それを教訓に使って欲しい。
  1. 海外旅行をするのにあたって、チャンスさえあれば、現地の人に事前に何かを警告されたら、頭の中で「日本は大丈夫だから、現地も大丈夫だろう」と思わないで、現地人の好意的な警告をちゃんと受け入れること。
  2. 日本にも犯罪は増えているが、日本以外の国と比べれば平和過ぎて、日本人はそれで平和ボケになっている。言うまでもなく、だからと言って外国は物騒だけな訳じゃないが、日本の無邪気を捨てて、国を出れば、要注意というのが必須。つまり、警戒心の面でも、「郷に入れば郷に従え」ね?
ところで、僕はドイツでも、勿論日本でも、アメリカですら何もやられたことがない。いつも警戒心のこもった怖い顔で街を歩いているからかも(笑)。とにかく、友達になって欲しいことすらなければ、相手が自分の無邪気な心境を悪用しないような面を被る事は決して悪い事ではない。抜け目がない、誤魔化されない、されても反抗するぞ、という様な顔立ちを掲げるのは僕が日本人観光客に是非是非お勧めしたいという、今日の僕のメッセージです・・・

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6 件のコメント:

  1. ありがたい「教訓」です!
    隙を見せない・持たないことが、結果的に楽しくて良い思い出になる旅行につながるのですよね。
    「その手のプロ」がロルちゃんに近づかないのは、隙の少ないというか、逆に食われてしまいかねない人のオーラがわかるのかもですね。
    にしても、日本人は「隣人を疑え」と「見知らぬ人を疑うのは失礼です」という真反対の考えが、不整合なまま共存していて...日本人の良くないところ、つまり「なぜそうなのかなど考えない(物事を考えることは「お上に逆らう無礼なこと」)」、表面づらで真似たり受け入れたりする」が原因でしょう。

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  2. 麻薬の運び屋をさせられてしまうケースが一番恐い。
    西洋だからオープンにならなきゃいけないと考える日本人多そう。

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  3. そういや、インドでレイプされた日本女性も現地マスコミから「なんで日本語がわかる人間、
    というだけで知らない奴にホイホイついていくかね?」と言われてたような。

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  4. >> 1.海外旅行をするのにあたって、チャンスさえあれば、現地の人に事前に何かを警告されたら、頭の中で「日本は大丈夫だから、現地も大丈夫だろう」と思わないで、現地人の好意的な警告をちゃんと受け入れること。

    これについての質問ですが、「現地の人に事前に何かを警告されたら」の現地の人のいう事も信じてよろしいのでしょうか?
    ドイツというかヨーロッパで一般的に、信じても不利益をこうむらないと考えられてる人っていますか?

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  5. 25年位前、ベルリンの壁が崩れて数か月後、ドイツを含むヨーロッパ数か国を旅行した。その時は、ドイツ語圏であるドイツとスイスとオーストリアは変な輩がいないと感じた。フランスでは「写真を撮ってあげる」と言って勝手に写真を撮り金を要求する人(「地球の歩き方」を読んでいたので被害は免れたが)、スペインでは100円位の水を買うのに10000円位の札を出したら、おつりを900円分しかよこさなかったり(すぐに気づいて文句を言ったら、白々しく「おっと失礼」と言って、残りの9000円分を返した)、イタリアでは沢山の浮浪児がまとわりついて勝手に私のポケットから金などを取ろうとしたり、見知らぬ親父が寄ってきて「この鹿皮のコートを買え」と言ってきたり。ドイツは昔から?上記の話は、少しびっくり。

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  6. こういうことを言うのは申し訳ないですが、豊かなドイツでさえ日本では考えられないくらい沢山の物乞い、泥棒、詐欺師の類いの人達がいるのは事実です。 私も、ここではとても書けないような体験をしました。 正直な感想として、海外の多くの国と比較して、日本はなんて素晴らしい国なんだろうと誇りに思います。

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