日本人宛の悪質な売り込み

世の中は商業に支配されている。時は金なり、タイムイズマネーという文句はドイツ語にもある、Zeit ist Geld。どこに行っても、誰かが必ず自分に何かを売り込もうとする。自分がそれを頼んでもいないものの、ましてや期待もしなかったのに。


ポストには毎日の様にスーパー、デパート、専門店のチラシが入ってきて、現在バーゲンになっている品物をどれだけ安く出しているかの事をアピールしている。だが、啓蒙思想的に育った消費者は知ってる。それらのバーゲン品の存在価値は一つだけ。客を売店に勧誘して、買おうと思わなかった品物もついでに買ってもらうのは唯一の狙い。だっていい機会だろう？もう一回来るのが面倒くさいから、じゃぁ、買うなら今じゃん。そして、バーゲンになっていなかったそれらの品物はお客さんの知らない内、しかも「偶然」に前より更に高くなったとすれば、店舗がバーゲンに費やした費用がつい報われるんだー。

車を買う時も、システムキッチンを買う時も、一軒家を買う時もそう。ここまではスタンダードですよーと消費者が言われながらも、あとこれぐらい出せば、どんなに良いオプション、付属品、飾りとかを入手できるかはが必ず教えられる。金利は今ヨーロッパも史上最低値になっているから、月賦払い契約で追加される金額も少なくて済む。２～３百万円以上でもする念願の、凝ったエキストラの付いている立派なシステムキッチンがこれで月々高々の2万円さえ払うこといよって手に入るのであれば、それは買いたくて仕方がないんじゃない。他の業種も大した変わらない。

「最近の」インタネットは特にそう。こないだＡという製品を一回限りでアマゾンでちらっと調べた。繰り返しになるが、僕の検索は「アマゾン」だけで行われた、グーグルのページではなく。それでも、ここ数日、ネットでどんなページを訪れても、あの製品への色んなリンクは表示される。第一に、とっくに買ってあるから、それらの広告は先ず余計に鬱陶しい。第二に、なぜフェースブック、グーグル、ツイッターとかが僕のアマゾンの検索内容を知っているんだろうか。あいつらは繋がってる？何でも知ってると思われる例の国の秘密国から直接情報が流れている？スーパーのチラシを捨てればいいし、車のセールスマンの売り込みも突っぱねればいいけど、ここの奴らからは逃げられないって感じがする。どこまで自分がこの近時代の中で「透明ガラス消費者」になっているんだろうか。

だが、話は少し脱線しちゃった。うちの村にある売店の事も時々考える。彼らは殆ど顔見知りに物を売り、サービスを提供している。そこで、一つの問題が生じる。お互いに親しくなればなるほど、顔を知らないお客さんに対してと同じ金額を要求し難くなる。もう一つ。村が小さければ小さいほど、売店の持ち主が住民達に対して「私が生活できる為に、お願いだから物を買って、お金を置いてきてくれ」と呼び掛けている（ねだっている）かの様に、彼らは振舞っている。いくら彼らのことを理解しても、場合によってそれはかなりみっともない態度になることもあることがある。

そして、最も最悪な例、悪質な売り込み方法は他にもある！
ドイツにいる「ロルちゃん」っていう奴。彼は一年半前に本を書いて、自費で出版し（私版）、ある程度の冊数を注文して在庫に置いた。その「ロルちゃん」は今日こういう案をここのブログの読者の皆さんに提供しようとしているんだって。僅かの在庫しか残っていない状態で、「百夜一夜」の本プラスその「専用しおり」プラス「ドイツ海賊党の幹部とのインタビューのDVD」をドイツの在庫からとって、送料と梱包材量を入れて2000円で日本に郵送するということだ。本の中に、買った方の献辞も書いてサインもする。お買い求めになりたい方はメール（roruchan777@gmail.comまで）をして、メール内にお名前や宛先も明記してくれれば、ロルちゃんは日本にいる知り合いの口座をまたメールで知らせる。そして、ご入金が確認できる次第、ドイツから全部を送付してくれるそうだ。

百夜一夜の本、専用しおり、海賊党インタビューのDVDを郵送料込み、2000円でドイツから日本へ、いかが・・・

さーて、こんな押しつけがましくて厄介なセールス活動から早く逃亡しよう。もういいからね、だって誰だって売り込もうとするんじゃない。それこそ消費テロと言うんだろう？じゃぁ、売り込みの人達はみんなある意味のちっちゃいテロリストなのでは？そして我々がめつい消費者達はただ単に彼らの犠牲者なのか？それとも、我々にも非があるかな？売り込みの人達を挑発でもしているのか？さぁ、鶏と卵みたいな話が始まる前に、ここでお終いにしよう。では・・・


皆さん、スポンサー（アマゾン）の下記の情報もお見逃しなく・・・