目標達成は簡単そうだからではなく、難しいからこそ追求しよう! 大失敗を恐れない者だけが、偉大な事を成し遂げる。

2014年4月4日金曜日

常識違いの色々、その3

親友を通して彼が働いている会社から面白い情報が絶えずに入ってくる。最近また色々とあったらしい。悪い人間関係は日本の企業にも充分に存在しているのは当然だが、種類は違う。友達が教えてくれる類の話は日本になかなかなさそうなんじゃないのかなぁと僕は勝手に思うが、どうだろうか。いずれにしても、日本人の常識を持っていれば、ここでももう少し上手くいくかもしれない。例えば、これはどうだろう・・・。

友達が働いている事務所には30人も一緒に勤務している。こんな人数がいたら、当然な事でお互いを思いやる必要がある。にも拘らず、中には「恥知らず」であることを丸で誇りに持っている同僚がいるらしい。その人はどんな特徴をもっているかに関して、箇条書きでまとめよう。

  • 声はでっかい。電話する時に、同じ部屋で働いている同僚達は自分の声が聞こえないぐらいになるので、自分がしている電話を取り止めた方がよくなる、ちょっと掛け直すと相手に言って・・・
  • 私用電話を一切隠さない。私用電話を仕事の電話と同じ音量でやる。中で、行きつけの銀行の担当者と喋っても、保険会社の担当者との立ち入った話になっても、奥さんや子供と喋っても、一切控えたりにならない。奥さんと喋る時に「お前、どこにいるの?また出かけている?何しているの?へ~、高くないかい?いやだそれ、止めた方がいいよ。あのさ、今日はちょっとトイレ大変だったんだよ・・・。昨日の料理に何使ったの?何か変なのが入っていたのか。しょっちゅういかなくちゃいけないからさ」とか、平気で大声で言う。それに、奥さんとの私用電話の最後に「ブチュ」を送る。アメリカ人は電話の最後に「アイラブユー」と言わないでいられないと同じ様に、彼は一個のキスを送る。「いいんじゃない、ロマンチックで自然で・・・」と考える読者はいるかもしれないが、僕はこう答える。これは職場だぜ、全く・・・。
  • 給湯室が会社の各フロアーにちゃんと備え付けられているのに、本人は自分が働いている事務所の机の側にどうしても自分のコーヒーメーカーを置かないと気が済まない。あの機械はうるさいだけでなく、使う時に一分以上も凄い騒音を放っている、毎回毎回。一分は短いんじゃないかと思う方にこう言おう。一度地震にあった人は一分の長さをどれだけ長く感じることがあるかは十分に分かっているはずである・・・。
友達がある日とにかく、本人に話をかけた。「お前、色々あって、全然恥ずかしく思わないのか」、とのこと。本人は答えた。「恥ずかしく、何で?僕はこうだからしょうがないじゃない。何があっても、どうせ変えられないから変える事は何もない。考える必要もない」と。こんな性格を「人間の後の祭り」と名乗ったら、おかしい?


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友達の会社は大手企業であるが、他の大手と同じ様に、会社のコンピュタ・ネットワーク・システムの管理を外部の専門会社に任せている。会社全体のこのグローバル・ネットワーク管理とは別に、必要に応じて部署毎に別の、その部署が現在携わっているシステムを開発してくれるシステム・ハウスが幾つか社内でも動いている。

ああいうちっちゃいシステム・ハウスは勿論の事で、自分が手伝いやサービスを提供できる大手を探している。見つけたら、その大手が自分のお客さんになる。システム・ハウス自身はその大手のサプライヤー、仕入先、供給者、下請けになる。そして、ある新しいシステムが大手の為に開発することになったら、遠方からだけでなく、しょっちゅう行ったりするか、所謂「インプラント・オフィス」の形で自社の人を何人かお客さんの所在地に設置することもある。

友達の立場からみると、こうやって他社の人が自分の(職場の)回りにいたら、特別に注意を払うべきだと思う。他社の人に自社の企業秘密が漏れないように、自社内に喧嘩でも言い合いでもある時に、それが他社の人になるべく聞こえないようにとか、とにかくその他社の人が自分のお客さんの所で起きている事をそう簡単に分からないようするのが当然な事だと思うのは普通ではないだろうか。いや、友達の社内やその他のドイツの会社での現状は違う。みんなが他社の人を丸で自分の同僚と同じ様に扱い、すぐに仲間に入れてくれるから、あっという間に親しくなる。会社の噂も流れるし、他者の人がいるのに、仕事中にその人がいないかのように振舞っている。こんな、無神経さに友達も僕も呆れている、全くアホらしいこりゃ、信じられない!でもしょういがない、上司も誰も制御しないから、そのまんま全ての情報が外部に流れる。今風の人はこれが普通だと思うかもしれないが、僕達は激しくかぶりを振る一方。
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他のドイツの会社と同じ様に、友達の会社でもリストラが進んでいる。ある歳になったら肩叩きされ、「退職金出すから、辞めてくれないか」とか、「早期定年の歳になったから、いかがですか」と聞かれる人は増えている。今年の初めに、友達が働いている事務所に、一人60歳の人は(会社から見ればやっと)半強制的に早期定年の案を承諾したので、いなくなった。

辞める時に彼が勿論、そこまで担当していた仕事を事務所内の何人かに引き継いでもらった。ところでその彼(Aさん)も、勤務中に外部の人としょっちゅう連絡があった。そして、彼がいなくなった後、つまり最近、僕の友達が次の電話を盗み聞きしたというか、聞き取った。例の早期定年したAさんから一つの仕事を受け取ったBさんが外部の人と電話で喋って、途中でこう言う。「そうそうそう、Aさんがずっと担当していた仕事を僕は受け取ったよ。今から僕は担当になるので、よろしく・・・。Aさんは辞めなくちゃいけなかったからでね・・・」。

そこで、Bさんが「Aさんは辞めなくちゃいけなかったからでね・・・」というのをどうしても言うべきだったんだろうか。いや、僕はそうは思えない。どっちかというと、これほど余計な言い分は他にないのではないかと思う。Aさんから仕事を受け取ったと言っても大丈夫、早期定年したと言うのもまだ、まぁいいことにしてあげよう。だけど、半強制的に辞めたという事を仄めかすなんて最低だ!それは、個人データ保護の理念にも違反しているし、倫理的に大問題だと僕達は確信している。

ところが、友達があの電話の後で早速Bさんに話を掛けた。「Aさんの退職は事実、上半強制的だったという事を今の電話でどうしても言わないでいられなかったんだろうか」とのこと。それに対して(僕の友達よりも10以上年下の)Bさんは答える。「だって、本当のことでしょう?正直は一番でしょう?」。呆れる一方・・・。


どうだろう。この考え方は古すぎるのだろうか。それとも、日本人に訊いてみたら、同感してもらえるチャンスがあるのだろうか。

お教え下さい。よろしくお願いします。



6 件のコメント:

  1. >どうだろう。この考え方は古すぎるのだろうか
    古いかどうかはわかりませんが、少なくとも"気配り(きくばり)"ができる人だと見なされますね。一般論として"気配り"ができる人はどこでも好印象を持たれます。
    もちろん日本人のコミュニティーでの話。"さりげない気配り"ができるとさらにポイント高いです。男前でなくても女にもてます笑
    日本人的には気配りにはこの"さりげなさ"が重要なんです笑

    >声はでっかい。電話する時に・・・
    これも気配りができないというふうに表現できますね。
    大人になっても気配りができない=恥ずかしい という風にもなりますので
    恥知らずでも間違いではないのですが。
    山手線の列車内で韓国人や中国人の集団がよくでかい声で話をしています。
    言葉で人種がわかります。もちろんみんな何も言いません。
    いざこざに巻き込まれたくないからでしょう。
    でも内心ではおまえらうるせーぞ馬鹿とおもってます。笑

    面白いyoutube videoがあるので紹介します。
    youtube.com/watch?v=HfvX1tT_wJY

    大学の図書館で大声で話をするアジア人に呆れた白人の女子学生がyoutubeにビデオを投稿したのですが、主に中国人からレイシストとして逆にバッシングされました。
    ビデオの中でアジアンと言ってますがおそらく日本人ではありません。うるさいという理由で白人の女性が日本人を非難したとしても、日本人なら当然図書館で騒ぐやつが悪いとなります。絶対レイシズムの問題にはなりません。したがってこれを批判するビデオは日本人から出てきません。この白人女性を批判するビデオを作れば逆にたたかれます。

    ドイツ人からみて同じ顔、同じ色、同じアジア人でもこれだけ違うわけです。笑
    ぜひ外見ではなく内面を見て日本人と韓国人中国人とはこんなに違うんだなと思ってもらいたいですね笑

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  2. 正しい考え・論理には古いも新しいもないので、ロルちゃんは間違っていません。
    時代がどのように変化しようと特に人間関係においては、不変の原則(誤解なきよう言うなら “十戒” に記載されてるような…)があるのが必然です。
    政治的なことは言いたくないですが、今の日本では政府の愚策で基本的人権さえ破壊されつつあります~その為に職場というか公共の場所でのマナー等も年々劣化しているのが悲しい現実ですよ。またところかまわず何もかも大声で喋り続けて平気な人というのは印象は悪いですけど、その人の意識よりも育った環境に影響されているのではと…思いますがね。まぁ然し個人的な秘密に類することまで大声で喋るなんてのは問題外~もう一度人生修行しろ!って言いたくなる。

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  3. 日本では「仕事仲間に迷惑をかけない」「私用電話は控える」というのは会社の常識ですから、" 後の祭り " の方は好ましくありませんが、ドイツでは『仕事さえちゃんとこなせば、それ以外は自己管理にまかせる』という会社もあるのではないですかね。 一つは、その会社の業務管理の問題であると思います。

    あと「Aさんは辞めなくちゃいけなかった」と言うのは日本では「仕事ができない人には辞めてもらった」という意味が込められる場合があると思いますが、ドイツなら個人批判になるので倫理的問題になるでしょうね。

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  4. こんちは、Roruちゃん。

     前半の大声のおっさんですが(擁護する気はまったくないのですが)、元々ドイツ語って大きな声で喋ってませんか?日本語や英語に比べると破裂するように鋭く感じるし、声も大きいような気がします。
    でも、同じドイツ人のRoruちゃんやお友達がうるさいって言うくらいだからどんだけデカイ声なんだろうかとちょっと興味が湧いてきてしまいます。
    夏のミンミン蝉やクマ蝉とどっちがうるさいかな・・・

     後半の情報管理についてはちょっとマズイですよね。
    我々は滅茶苦茶厳しいですよ。飲み会でも仕事の話はほとんど出来ないし(聴かれちゃうしね)、どこかの会社からAさんいますかって電話がかかって来ても、相手の正体がハッキリわからない場合は、決して取り次いだりしませんよ。会社を辞めた人に対して、飲み会に誘う案内を出そうとして、人事担当者に宛先を聞いても絶対に教えてくれません。個人情報ですからね。その他、本当にそこまでやらなくちゃダメなの?って文句を言いたくなるくらい厳しいです。 お友達の会社の情報管理は、かなりヤバいと思いますよ。
    思い出しました。こんなフレーズがドイツ語のテキストにありました。
    ・・・und manchmal spricht er am Telefon so laut,dass ich ein paar Worte mitbekomme.

    Tchüss.

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  5. こんにちは。

    勿論、そんな迷惑な大声の人や、情報を漏らしてしまうような人々が自分の近くに居たら嫌だなと思います。それは確かに。(笑)
    でも一方で、「これが自分だ」と言い切っても、周囲が「同じようにしろ」「空気を読め」とその人を“集団リンチ”しない社会というのがとても不思議で、羨ましいです。
    どうしてそんなに寛容なのでしょう。
    そんな社会で、私も暮らしてみたいとさえ思います。日本よりずっと面白そう。

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