目標達成は簡単そうだからではなく、難しいからこそ追求しよう! 大失敗を恐れない者だけが、偉大な事を成し遂げる。

2013年12月10日火曜日

ドイツの公共交通機関の現状

川口マーンさんの本への批評を永遠に続けるつもりではないのに、彼女の本にもあった、似た様な関連テーマで続けたいと思う。というか、こないだ日本にいる時に気に入って、気づいた事や、帰って来た後に気になった事についてこれから手当たり次第に考察してみたい。今日は、簡単にいうと、ドイツの電車・・・。


自分で毎日体験している世界からの報告。
住んでいる村から僕は毎朝デュッセルドルフ行きの中距離電車に乗る。定刻は87分で、市内までの所要時間は約15分しかない(はず)で便利。そして、人がいない畑や隣のノイス市の港しか通らないので、止まらずにデュッセルドルフ中央駅に着く(はず)。定刻にぴったり来て、途中でぐずらなかったら、問題なく乗り換えるべき地下鉄に乗れる。但し、80%の場合、乗り換えには遅れる。それはなぜか。先ず第一に、その中距離電車がうちの村に到着するのが大体定刻の5~10分ぐらい遅い。確かにあの電車がやってくるのが85キロも離れている町なんだが、必ず「現在の遅刻はxx分です」というアナウンスについで、「途中の踏み切りが壊れていた」、「車両のドアーに異常があった」、「運行にその他の異常が発生した」という様なのが理由として発表される。ところで、発表されること自身すら不思議。元国鉄のDBなら、発表さえしないし、勿論理由も教えてくれない場合が多い。

毎朝乗る中距離電車
でも、たまに定刻かそれに近い時刻に来ても、15分で市内に行けるとは限らない。踏み切り、遮断機の異常で徐行運行したり、対向してくる電車の通過を待たないと駄目だったりすることが多い。僕が毎朝乗っている電車はドイツで稀の私鉄である。社内教育が異なっているお陰の様で、アナウンスの方針はより充実しており、DBとはかなり違う。ただ、日本と違って、ドイツには私鉄が自分専用の線路を使っていることはないので、止むを得ずに元国鉄の、手入れに追い付かない施設や線路を使わなくてはならないことになっている。こういう状況に置かれている自分が、遅刻とその他の不満を誰に当てればいいかが分からなくなっちゃう。

市内で乗り換える地下鉄兼路面電車
しかし、国鉄ばかりを攻めてはいけないことを先日の出来事で分かった。乗ろうと思った電車は定刻よりも3分早く着いて、その一分後(定刻より2分早く)にまた出発して、僕とその他何人か割りとぎりぎり駅に着いた乗客達が乗り遅れた。次の電車が来るのがその30分後なので、会社に到着したのが30分の遅れでだった。

いずれにしても、ドイツに来る計画のある読者の皆さんは日本の事情に慣れ過ぎているので、ご注意下さい。日本以外の国、例えドイツの電車に乗って、どこかで乗り換えも必要とすれば、なるべく最初から少なくても一つ早い号に乗った方がいいと思ってください。乗換えの予定がなくても電車が遅れてくることは充分にあるので、特にフランクフルト空港とかで飛行機に乗りたいと思う方は、石橋を叩いて渡って下さい。一番安全なのは、前夜で空港で泊まることですよ~。

まぁ、他にもいくつかのテーマについてお話をしたかったのに、ついドイツの電車に対しての不満はぱらぱらと自分の中から出て来ちゃった。折角だから、少し続けよう。

今回日本からドイツに戻った途端、ミュンヘン空港での乗換えだったのだが、ドイツ人ってでっかいなぁと思った。身長が高い、幅が広い、奥行きが深い。正に身体の質量は平均の日本人よりも5割多いってつくづく思っちゃう。それは僕の主観的な見解だけではないと思う。5割は大袈裟かもしれないけど、見た目でこう感じる。例えエレベータ。会社のエレベータ内に看板があって、「630キロ、8人」と書いてある。日本だったらここは10人とあるだろう。体重が平均的に25%高いという風に思わせる数値ではあるが、本当はこれ以上だろう。アメリカほどではないが、太っている人、男女両方が多い。そしてその太り方は半端ではない。いや、考えれば考えるほど、5割高いというのは、そう無理はないと感じがする。だって、日本でよくありそうな体重の60キロプラス50%は90キロだろう?そんな人は無数にいるよ、無数!そこでみんな勝手に(= みんなが健康管理を勝手に)すればいいけど、僕はここで訴えたい。エレベータだけでなく、飛行機、電車、バスの座席はこの「質量」にとっくに追い付かなくなった。自分の「幅」で隣の席の半分以上を占めている人は良く現れる。しょうがなくそんな人の隣に東京までの12時間を忍耐しなくてはならないのであれば、最悪、いや、最の悪!!でも、座席の問題だけでなく、座席に既に座っている人の横の通路を通って行かれる時にも注意が必要。自分が読んでいる本、脱いだ上着、外した眼鏡とかに体か服でぶつかったり、それをひきずったりするデブが多いから。車両の幅は変えられない結果、座席や通路の幅の改造も無理。東京の満員電車は人の多いせい。ドイツでは多い代わりに質量が問題で笑っちゃいたいけど、自分も乗るしかないから笑えない。どうやら解決できなさそう。

もう一つ気になる事がある。市内の地下鉄や路面電車ではなく、ドイツの中・遠距離の機関車(ICEは勿論電気だが)の多くは電機ではなくディーゼルで動いている。自然再生エネルギーの開拓を強化したいドイツでは電気代は高いし、これからもっと高くなるから、ディーゼルの方が元が取れるそうだ。但し、ディーゼルは臭くて、汚い。電車のモーターもうるさくて、揺れる。そして、環境や人間への影響は著しい。いわゆる「微小粒子状物質」、つまり細塵が(僕が思うには)必要以上に空気に流出され、決して望ましい結果を生み出さないと思う他ないのではないか。多分、専門家に説明されても、僕なら電機機関車に変えて欲しいね・・・。

僕みたいに何年間日本に住んだことがなくても、数週間だけでも日本に行ったことのある人がドイツに帰った後に、僕と同じく色々と気になるだろう。例えば、ドイツ人は電車に乗る時に列に並ばない。降りてくる人達が降りられるように道を開けるが、最後の乗客が降りてきた後は大体かなりの「乗車格闘」が始まる。そこで、好みの座席のない人は次の問題に嵌らないかもしれないが、なんとかの特定な座席か場所かを狙っている人が、例え乗る前にそれを高い確率で捕まえそうな、ホームでの場所に10分立って待っていたとしても、最後の瞬間、乗る時に誰かにそれを奪い取られる可能性が高い。「俺、10分待っていたぞ」と言っても通じない、早い者勝ち。要するに、日本の規準で判断したら、ドイツ人にはマナーがないということであろう。

ブログでも本でも報告した様に、多くの乗客が携帯電話をむやみに使っている。中には極立ち入った話を平気でしている人もいるし、周りにどんな迷惑をかけているのに一切興味を示さない人が多い。mp3プレやーから聞こえてくる音楽だってそう。周りに聞こえる?それで?「俺が楽しんで聞いているから、周りはどう思ったって関係ねえだろう?」と。

それに、数年前からデュッセルドルフの地下鉄兼路面電車内には酒を飲んだり、暖かい物を食べたりしてはいけなくなった。それにも拘らず、未だに平気でそれをやっている人がいる。勿論、やっているのが、大体怖い奴又は、文句を言ったら何されるかが推定できない連中。数分しか乗らないから、僕は大体何も言わない。時間と手間の無駄だ、下手すると危ないし・・・。ところが、カーニバルになったら、何でもあり!酒?食べ物?乗客への迷惑?大叫び合い?勿論、ご自由に!それだけでも十分に気になるのに、時によってタバコを吸われることも有り得る。ある停留所、例えばデュッセルドルフの下町から酔っ払いが何十人か何百人単位で一気に乗ってきたら、こういった乗客達が車内で喫煙することは運転手すらもう止められない場合がある。信じがたいかもしれないが、僕はそれを目撃したことがある!その時の運転手はもう諦めたらしくて、知らん振りだった。そんな日、かぶりを振って乗っていくしかない。まるで、アナキー、無秩序状態だ。

なんて僕の国が歪んじゃったかと、僕がそんな時に考える他ない。
しかも、「日本だったら皆無。日本に帰りたいなぁ」と思う事はこんな時ほどあまりないんだ~。


4 件のコメント:

  1. スマートフォンについては日本も同じだと思いますよ。ドイツに居て「どこも同じなんだなぁ」なんて思っています。マナーが悪い人だって同じくらいいます。電車内喫煙については、日本ではさすがに見たことありませんが、ドイツでは比較的歩きたばこが許容されていて、吸殻がたくさん落ちていますから、電車内喫煙をするのも抵抗が少ないのかもしれません。

    並ばないのは、ドイツの電車の停止位置が決まっていないから だと私は思っています。
    日本だと、数メートルおきに「どこどこ行き乗車口」がきまっていて、電車が居ないうちに並ぶことが出来ます。

    電車を降りるときに、降り口の外側の真ん前に立ってる人が居て、私が降りるのをそこで待つ (降りるときにとーっても邪魔)という奇妙な人は、若干日本の方が多い気がしますw
    (これは乗降口が決まっている事の悪い側面か?)

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  2. >僕の国が歪んじゃったかと

    ドイツは歪んでないですよ。 電車が遅れる、マナーが悪いというけれど、欧州では普通です(笑)

    ドイツの産業競争力は下がっていないし、EUの通貨統合(Euro)が維持されているのはドイツがギリシャ、スペイン、ポルトガルなどの財政赤字を補填しているからです。

    移民政策も、移民を抑制して、しかもドイツ国内の外国人にも配慮している。 一部で、反対や不平不満があるのはしょうがないです。

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  3. 当該本を読みましたが、私も違和感を覚えました。日本の労働環境が抱える問題という観点を避けていると思いました。労働抜きに「住んでみた」という比較を行うのは納得できません。大半の国民は労働者として生活しているのですから。

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  4. こんにちは。
    機関車の電化(ディーゼルから電気へ)ですが、日本のJR烏山線(栃木県)では、今春からバッテリー列車(蓄電池駆動電車)というものを走らせますよ。
    架線を引かなくてもすむのが利点で、今までディーゼル車のみの路線でも「電車」を走らせることができます。導入した理由は、エコロジーなことと、運転士さんの免許が「電車用」だけですめば従業員のやりくりや教育が簡単になることが主らしいです。今後いろいろな路線に増やしていくそうです。
    日本に来られた際には、ぜひ乗ってみてくださいね。

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