最近、いっぱい在独邦人にインタービューをするチャンスがあって、本のプロジェクトの為、幾つかの僕の質問に対しての見解を教えていただいています。そこから出来上がる本が完成したら、その旨を勿論、読者の皆さんに報告しますが、いつ実現するかがまだ分からない。結局、50人の声も集めたいので、まだまだそこまでは全然出来上がりそうにもない。ただ、中にある質問や回答がみんな、ある程度長期的な狙いがあるので、例え1年後出版されても、古いとは思われない見通しがある。
ところで、ドイツに住んでいる日本人の中には、僕の上記の(本のプロジェクトの為の)インタービューに応対したい方がいらっしゃるのであれば、是非僕にご連絡下さい。対話の手段としてはスカイプ、ライン、電話等など様々あるので、テクニカルな面では問題がないしょう。内容は「ドイツに住んでいて、ドイツをどう思っているのか、あと、日本観はどう変わったのか」という大雑把なテーマになっています。そして、勿論、本名でなくてもいいので、完全に匿名で出ていただいても大変結構です。
よろしくお願いします。
今日はその代わりに、
まるで「アッペタイザー」として、応対してくれた方々に、本に出ないことになる、とっさで答えていただいた二つの質問に対しての回答を一つ紹介する。次回の記事では二つ目の質問に対しての回答を載せる。
そこで、読者の皆さんに一つ忘れないで欲しい事がある。応対してくれた方々も、僕も、恐らく我々みんなが日本の事が好きだからこそ(!!)、日本の事を心配している。日本の事が嫌いな人は一人も入っていないし、悪質な批判をしようと思っている人もまずいないです。
それを、全ての前提として、ご理解下さい。
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質問1: 今現在、 日本の一番いけないところ、とっさで
答えてください。
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T.H.さん、男性、1942年生まれ、ドイツに来て47年
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国民があまり騒がない。報道機関にも責任があるが、国民の声が聞こえなくなってしまった。例えば今、「放射能被害が出た後、政権が自民党に変わって、国民が望んでいた原子力廃止の声は出てこず、その時その時の政府の意向を報道するだけになっている。
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K.E.さん、男性、1958年生まれ、ドイツに来て34年
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日本全体が護送船団になっている。しっかりとした強いリーダーがいないのでしょうね。
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K.C.さん、女性、1964年生まれ、ドイツに来て22年
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逆に言うと日本がどうしてそれほどすごい国でなくてはならないのですか?と思いますね。こんなに体格も小さく国土も小さな国、戦争の原因にもなった資源も少なく・・・。自分たちに見合った範囲の国づくりをして行けば良いのに、過大な期待をしすぎてはいませんか?と問いたいですね。 そして例えば、アメリカなどからの圧力によって政治を決めるのではなく、政府、国民の意思を反映できる強いイニシアティブがあって欲しいですね。
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K.E.さん、女性、1980年生まれ、ドイツに来て3年
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悲観的になり過ぎる、と言いますか。マスコミは政治家が着任すると始めは盛り上げるかのごとく盛大に報道しますが、少しでも何かを見つけると、今度は悪いところばかりを突っついて、足を引っ張るような報道をする。国民もそれに煽られ乗っかてしまう。これによって総理大臣や政権もコロコロと変わってしまっている、という現状がありますよね。悲観的な報道をされるほど、見ている国民の心境も下がってしまいます。
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I。Y.さん、女性、1948年生まれ、、ドイツに来て40年
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子供に対する教育だと思います。教育制度が次から次へと変わり、教える側も何を教えてよいのか分からなくなっている。大人社会も何を大切にしてよいか分からない。子供がすごく迷っていると感じます。
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A.M.さん、女性、1975年生まれ、ドイツに来て8年
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周りの目を気にしすぎるところだと思いますね。
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I.T.さん、男性、1977年生まれ、ドイツに来て9年
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特に若い人が多いと思うんですけど、情報に流されている。 一度自分の中に入れてから出すのではなく、聞いた事をそのまま右から左へ間がしている。インターネットではこういう状況を感じます。情報と自分の考えを合わせてからどう思うのか、という考え方をして欲しいですね。
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I.A.さん、女性、1968年生まれ、ドイツに来て21年
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右を見て左を見て、みんな一緒であったら自分も同じ意見を、と言うのではなく、自分の意見が自信を持って言えるような社会になって欲しいです。
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Y.S.さん、男性、1974年生まれ、ドイツに来て5年
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人権がない。日本人に人権は与えられているけれど、ヨーロッパでの人権とは違う。私は仕事でこういった人達と関わることもあるのですが、例えばホモセクシャルに関して。日本では政治的に全く無視されている。議論の対象にもなっていなくて、存在を否定されている、無視されていると思います。 ヨーロッパでの個人主義に偏るのも良いとは思わないのですが、個人主義から学ぶところはあると思います。 それから今回、東北大震災の件でも分かったように、命を守る、命に対する権利が守られていないと感じます。
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Y.S.さん、男性、1970年生まれ、ドイツに来て15年
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全てにおいて何が本当なのか良く分からない。例えば政治で言えば、民主党が自民党になっても、公約なども関係ない。結局嘘つきだらけじゃないか、と思わされてしまいますね。
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Roruちゃん、こんちは。
返信削除充実した日々を過ごされているようですね。
人間は不思議な生き物で、忙しくても充実感があると幸せを感じるんですよね。大変喜ばしいことです。
この記事がUPされて数回在独日本人の「とっさの回答」を読んで考えていたんですよ。
彼らが日本に対して悪意が無いことは了解した上で、一言だけ言わせてくれますか。
「ありきたり」な答えです。
激変している極東アジアのことはあまりご存じないのだろうか。
海洋国家日本が、資源大国になる可能性が見えてきたことはご存じないのだろうか。
ホモセクシャルが、社会の話題になれば人権があるのだろうか。
アメリカと安全保障について、抜き差しならない状況が進行していることを知らないのだろうか。
次のとっさの回答を楽しみにしています。
Roruちゃん、いつも面白い記事をありがとうございます。
yamato
ドイツに来て思い知らされたのは、アジア人(全体)に対して完全に下に見る視線&無知無関心がもの凄い事です。ああ、世の中って大国の白人が中心だったんですね、って改めて感じました。ドイツに限った事じゃないでしょうが。。。。
返信削除ロルちゃんの様な存在は普通じゃない(笑。ありがたいです)ということです。
ドイツに憧れ(?)ばかり抱いている日本人に苦言の一言も言いたくなります。。。ドイツよ、もっとアジアを知っておくれ〜〜〜。
ドイツと日本を行き来して思うのは、当たり前のことですが、日本人は自国内で「人種」というものをほとんど意識しないということです。日本人は、自国の文化や民族性を誇らしく思ったり、逆に卑下したりすることはありますが、自分達が黄色人種であり、「人種差別」という枠組みの中では、差別される側の存在であるということを自覚していません。ですから、北米・中南米やヨーロッパ等で比較的長期間生活をすると、その事実に直面し、驚くことになります。人種というのはつまり、生物学的な種別のことです。ラクダに2こぶラクダと1こぶラクダがあるように、犬にシェパードとブルドックがあるように、人間には、コーカソイドとかネグロイドとかモンゴロイドといった種別があります。この種別による差別は、端的に「美しい」か否かといった本能的な感覚に根ざしています。ですから、このような差別が問題となる場において民族としての気高さを語るのは、やや負け惜しみにうつってしまうきらいがあります。被差別者である日本人には、このような事実を受け止めたうえでなお、誇り高く生きていくという「強さ」が求められます。一方、差別する側の人種においては、人を人種を理由に侮辱することのないよう、自制する「強さ」が求められます。一般的に言って、よく教育され、日々の生活が充実している人は、差別をしません。差別をする人は、その人自身のなかに何か煮え切らないものを抱えているはずです。それでも、そのうっぷんを差別によって晴らそうとはしないという「強さ」、それこそが求められているのでしょう。
返信削除貴方は無知ですね。思い込みだけで語らない方がよいですよ。
削除人種とは生物学的な種や亜種とは、異なる概念です。
現生するヒトは、遺伝的に極めて均質であり、種や亜種に値する差異も存在しない。また、同じ人種における遺伝的な差異が異なる人種との間の遺伝的な差異より小さいとも限らない。
削除地方に行けば男尊女卑の伝統も、まだまだ根強いですよ。
返信削除悪い処は、悪い処を指摘されると相手の悪い処を言ってお茶を濁す事が多い事ですかね
返信削除まあネットの中限定の悪習だとは思いますけど…
悪い処を指摘されたら治すようにしていけばもっと住みやすい国になると思うんですがね…
仰る通りです。yamatoも自分では聞分けの良い丸い人間になったつもりではいるのですが、直らないもんですね。
削除イヤな性分です。
yamato