あれ以来何年かが過ぎたが、突然高々の2週間前、つまり2016年1月9日に、数年ぶりに彼の新しいCD「Blackstar」が発売されるのを新聞で読んだ時に「やったー、彼が回復したー!」と思って、狂喜乱舞に近かった。但し、普通の人は新しいCDを出すと同時にプロモーション・ツアーをやって、インタビューしたりぐらいはするのに、彼がインタビューもしないとその記事に書いてあった。えっ、なんでだろうと思って?
- もしかしてプリンスみたいに、もうこんなハードな仕事はもしたくないのか
- ツアー無しでもCDが売れるだろうと思っているのか
- 又、売れても、売れなくても構わないと思っているのか
あと、今ちょうど69歳の誕生日のあった彼が結局既に超億万長者なので、今からCDを出してもそれは趣味に過ぎない程度だとも考えていた。趣味に過ぎないと言っても変な響きがあるかもしれないので、実は言いたいのは、彼が経済的に苦しんでいるから音楽をやっているからではなく、音楽が好きだからまだまだ活躍をしているということ。
僕はこういう人は一番好き。今現在ドイツのラジオで流れている音楽の中には、「俺、タレントないけど、あんたらが俺の駄作のCDを買ってくれないと、俺が金銭的に滅びるぞ」という様な人の音楽がいっぱい流れ過ぎている。金稼ぎ行為ばかり、音楽好きではなく。音楽に凄くうるさい僕はそれをすぐに見抜く。こんな音楽に絶対お金を費やさない。芸能のない人の芸は見たくない。時間の無駄の他に、大迷惑。幸いなことでラジオにもテレビにもスイッチが付いているから、いつでも自分の生活から除外することが可能だ。
音楽が好きだから、視聴者の皆さんはそれを気に入ってくれればいい、気に入ってくれなくても構わない。市場に発売するから、好きな場合、お買い求めくするか、無視するか、視聴者にお任せすると、こういう思想で動いている音楽家は一番尊敬している。マイペース、マイウエーを集中一貫し、市場又は現代の趣味に気を付けず、自分のやりたい事をずっと続ける。これがいいと思う。
David Bowieに戻ると、今月9日のCDに関しての記事を読んで2日後、11日の早朝番組で、あのショッキングニュースを聞いた。David Bowieが亡くなりましたと。はああああ?何???2日前に新しいCDの話を聞いたばかりじゃーん、なにそれ?死んじゃったって、なぜ、なに、どうして、どうしたのそんな突然、癌にかかっていた、いつから、へ?知らなかった、誰も知らなかったみたい、え~~~、死んじゃったの、とにかく大ショック!!
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80年代のルックスはある意味ではなんか玉置浩二に少し似ていなかった? |
正直言って、彼の死去の話を聞いた時に、あたかも親しい親戚が死んじゃったかの様に悲しかった。頑張って涙が出るのを抑えたが、未だに悲哀が止まらない。多分当分止まらないだろう。結局、物心ついて数年後、音楽に興味を持つようになったあの頃に彼の主な活躍を僕は注目していたので、本当に「ライフ・コンパニオン」が亡くなった気がする。多分、いつかMick JaggerやPaul McCartneyとかが亡くなったら同じぐらいの気持ちになるだろう。
2週間前から殆ど、David Bowieの音楽ばかりを聴いている。
- 「Young Americans」を聞く時にステレオのボリュームを最高に上げると周りに迷惑かもしれないが、懐かしい他に凄い開放感ができる
- 「Heroes」を彼が書いたのが、ベルリンに2年間住んでいた時だった。この歌を聞くと厭世というか、沈鬱いうかを感じるが、何よりもこの歌はDavid Bowieの音楽の神秘さを代表しているから永遠にこれを忘れない。
- 「Blue Jean」に伴う音楽ビデオの彼の素敵なメークや服装を僕はカーニバルで真似しようと夢で見たことがあるが、言うまでもなく、それは夢に過ぎなかった。
- 「China Girl」の音楽ビデオに出ていたニュージーランド国籍の中国系のモデルとDavid Bowieが実に裸で浜辺で一緒に転がっているのを見て、羨ましいなあと思ったことがある。その後、二人は少し付き合っていた話もある。同じ83年のあのCDには「Let's Dance」も入っていた。ここまでの彼の音楽と比べて、両方はかなり商業的だとあの歌は批判されたが、僕は二つとも今でも好き。
- 彼は僕と同じ様にアメリカの宇宙開発プログラムにかなり魅了されていたから、1970年から~1972年の彼のアルバムに入っていた「Space Oddity]、「Life on Mars」、「Ziggy Stardust」や「Starman」は永遠に忘れない他に、幾つかのBeatlesやRolling Stonesの歌と同じ様に人類の文化遺産に残るだろうと僕は確信している。
- Queenとの合作「Under Pressure」、「Mick Jagger」と一緒に歌った「Dancing in the Streets」もここの箇条書きで欠かせない。
- 音楽の面でも音楽ビデオの面でも印象的なのは「Time will crawl」、「Ashes to Ashes」、「The Jean Genie」、「Rebel Rebel」、「Fame」、「Sound and Vision」、「DJ」、「Fashion」、「Loving the Alien」、「Absolute Beginners」を取り上げたい
- 1999年の「Thursday's Child」の音楽音楽ビデオでは、人間の外見の衰退にどうやって我々は向かえばいいかというのが考えさせられる。
よかったら、YouTubeにそれぞれを入力して、聞いてみてください。
もう一つ、僕が日本に魅了されたきっかけの一つには偶然にDavid Bowieも絡んでいた。「戦場のメリークリスマス」。同じ様な天才である坂本龍一と一緒にDavid Bowieがあの映画に出ていたから。
もう一つ、僕が日本に魅了されたきっかけの一つには偶然にDavid Bowieも絡んでいた。「戦場のメリークリスマス」。同じ様な天才である坂本龍一と一緒にDavid Bowieがあの映画に出ていたから。
はっきり覚えていないが、どこか1984年とかあの辺りに僕がTina Turnerのコンサートを見に行った時に、一つの歌(Tonight)を歌う為だけに突然裏からDavid Bowieが出てきた。驚き驚き、そんなスペシャルゲストが出てくるのは夢でも見れなかったから。
これ以上近づいたことがないし、他にも直接関わったことも無論ないが、David Bowieと同時に45年間以上この地球を歩かせてもらったことに感謝する。2週間前のCDは彼の最後の物になることもないみたい。来年、2017年にもまた新しいのが発売されるという噂がある。彼が去年いっぱい新しい曲を作ったらしくて、家族はこれであと幾つかのCDを作成できると言われている。
新しい物があってもなくても、彼の音楽、昔のも今のもは、これからずっと僕の人生を随伴してくれる。David Bowie RIP、全てをありがとう・・・
追伸:
難民ばかりのネタはとっくに鬱陶し。今日のテーマであれを打ち切ることができたなんてちょっと遺憾だが、これからも難民からちょっと外れたネタを探したい、ブログの最初の頃と同じ様に。宜しければ、ご一緒下さい・・・
ところで、ドイツ語に興味を持っていると同時に僕の活動を応援しようと思っている方がいらっしゃれば、つい最近投稿したこのビデオ(https://youtu.be/0gDh5kxKVTY)をご覧下さい。
新しい物があってもなくても、彼の音楽、昔のも今のもは、これからずっと僕の人生を随伴してくれる。David Bowie RIP、全てをありがとう・・・
追伸:
難民ばかりのネタはとっくに鬱陶し。今日のテーマであれを打ち切ることができたなんてちょっと遺憾だが、これからも難民からちょっと外れたネタを探したい、ブログの最初の頃と同じ様に。宜しければ、ご一緒下さい・・・
ところで、ドイツ語に興味を持っていると同時に僕の活動を応援しようと思っている方がいらっしゃれば、つい最近投稿したこのビデオ(https://youtu.be/0gDh5kxKVTY)をご覧下さい。
デビッド・ボウイってなんとなくゲイっぽいイメージで独身を貫いていそうな
返信削除感じだったから息子さんががいたのは意外でした。
あと、本名はジョーンズだったんですね。
それにしても「戦場のメリークリスマス」のボウイ出演は驚きでした。
一体、大島渚とデビット・ボウイの間のどこに接点があったんでしょう?
共演したビートたけしによれば、(ボウイは)気取ったところのない気さくな方だった・・とのこと。
とのこと。
初めてコメントします。
返信削除以前YouTubeでロルちゃんを見まくっていたファンです。
そしてDavid Bowieのファンでもあり、ロルちゃんが
David Bowieについてブログに書いてくれたのも嬉しいです。
「Heroes」は彼がベルリンに2年間住んでいた時に書いた
ものと知ることができて、なんだかジ~ンとしちゃいました。
「Blackstar」のYouTubeは今は切なくてちゃんと見れません。
ロルちゃんの意見、私が好きな真っすぐな意見を読んで元気
をもらいたいです。
今回は[音楽に凄くうるさい僕はそれをすぐに見抜く]のコメント
でだいぶ楽しくなりました。
ロルちゃんの分析やコメントに同意する気持ちがリンクした時、
とても楽しいです。
たまに気持ちが凄くわかって笑ってしまう時もあります。
はっきり、言葉で表現してくれるロルちゃんが頼もしいです。
応援しています!( ´ー`)ノ
ロルちゃんの音楽話、すごく興味深いし共感できて読むと楽しくなります。
返信削除ロルちゃんと世代が結構違う(当方平成生まれです)ので、勉強にもなりますし、もっと音楽関係の記事を書いてくれたら嬉しいです。
ドイツは難民のことで大変だと思いますが、楽しみにしています^^
デイビッド・ボウイに、イーグルスのグレン・フライ、モーターヘッドのレミー。大物が相次いで亡くなりましたね。個人的にはメタルファンなので、レミーが残念だった。
返信削除fameが好きだったなー。
返信削除今のイギリスのロックとポップは落ちぶれたもんだー。
ロシアのポップ音楽はオススメですぜ。
最近の日本の音楽も、中身は空っぽなくせに金儲けばかり考えているものばかりで本当にうんざりしています。
返信削除これはドイツ、日本に限った話ではなく、音楽業界は世界的にそのような流れになっているようです。知り合いのアメリカ人、イギリス人、フランス人も同じようなことで嘆いていましたから。
昔はテレビやラジオで音楽番組を聴くのが楽しみでしたが、今は全然聴いていません。
最後に新作CDを買ったのは10年以上前だったかな。
音楽業界の流れが変わらない限り、もう新作CDを買うことは無いと思います。